子供が変わる「言葉がけ」6


ケース24
《おもらしをする》

もうすぐ4歳なのにおしめがとれません、おもらしもしてしまいます。。


 

※子供の成長・発達に早い方が良い、遅い方が良いなどはありません。おしめは95%以上が2歳半~4歳の間に取れるようになります。小さいうちの2年の差は大きいかもしれませんが、問題にならない時間です、あせらずゆったりとした気持ちが大切です。

 

NG言葉
「もう!まだ赤ちゃんなの!?」
「いつになったらおもらししなくなるの!?」

 

自分ではどうしようもない事で咎(とが)められるといくら子供でもストレスが溜まります。
そうなると指しゃぶりが止められなくなったり、爪噛みのクセがついてしまったり、あまり怒られていると委縮してますます「トイレ」が言えなくなってしまいます。

 

伸びる言葉
「また出ちゃったんだね」
「おしっこ出る時は教えてね」

 

※おもらしの原因は、こまめなトイレトレーニングをしなかったか失敗するたびに叱っていた事が原因になってしまうのが多いようです。ズボンとパンツを洗う手間や床も汚れるのでイラつくかも知れませんが、子供も面白がってわざと漏らしている訳ではありません、失敗しても何でもなかったように対応し、「次は教えてね」とやさしく言ってあげる事がいちいち怒っているよりもよほど早く自立します。

 

 

 


ケース25
《「車」をよけようとしない》

車が近づいて来た時、「車ー!」と叫んでもよける素振りもしません、大丈夫かな。。


 

NG言葉
「車よ!!」
「あぶなーい!」

 

※走っている車にぶつかったら大変な事になる恐さをはじめから知っている訳ではありません、風圧を感じたとしても面白い感覚としか感じません。子供にとって車は乗って出かけるものであって、時に凶器と化すことも知らないのです。いずれ交通ルールにもつながる事を踏まえて繰り返し丁寧におしえてあげましょう。「車!」と叫んでも(あ、ホントだ白い車ー♪)と思っています、また「あぶない!」と叫んでも何がどう危ないのかサッパリです、後ろから虫が飛んできたと思って逆に車道に飛び出すかも知れません。

 

 

伸びる言葉
「車来たから端っこによって」
「車来たから止まって」

 

具体的にわかるように指示をされれば子供はとりあえず従います、「車来たよー!」と言われて=「避けなさい」とわかるようになるのは大きくなってからです。
確かにとっさのときは「くるま!」と叫んだほうが早いですが、こればかりは経験させて覚える訳にいきませんし、まだわからないうちはその都度丁寧に「車来たから端っこに寄る」という事や状況によって「止まる」事も教えてあげるようにしましょう。

※車を避けるという事を理解できないうちは、なるべくとっさでも手が届くようにそばにいてあげて下さい。そうしながら散歩などの機会に、車が通ればオーバーアクションなくらい端によったり、止まったりして「近いと危ないんだよ」「見えないとこから来るんだよ」など危険があるという事をしっかり教えてあげて下さい。

 

 

 


ケース26
《朝、支度が遅い》

ただでさえ時間が無いのに子供が毎朝グズグズしてるのでつい怒ってしまいます


 

※子供は朝にグズグズしているのではありません。昼とあまり変わらないペースです、
仕事に出かける大人のスピードが早すぎてそう感じるだけなんです。子供に限らず、自分が”せかせか”動いてる人は落ち着いて行動している人がのんびり見えてしまいます

NG言葉
「早くっ!!」
「グズグズしないっ!」

 

※ある調査によると、母親が子供に一番多く言ってしまう言葉が「早く!」だそうです。一日平均40回もです。中には朝だけで40回言ってる人もいるようです、朝なかなか起きられなかったり、起きても機嫌悪くいつまでもグズっているようなら完全に寝不足ですので、寝る時間を早くするなど原因に気を付けてあげて下さい

 

 

伸びる言葉
「こうなっちゃうのよ」
(困る経験をさせる)

 

遅刻したら困る事を、やはり一度経験させても良いかと思います、幼稚園バスに置いて行かれてしまったり、園に着いたらもう他のみんなが揃って何かをしていたりと、遅れたら困った事が起きるという経験です。朝普通に支度をしてても遅刻するようなら早く起こす、早く起きないようなら早く寝かす、早く寝ないなら無理やりでは無く大人も工夫・協力をしてあげる。親子共々早寝早起きのサイクルを作ると健康にも良くなります

 

 


ケース27
《すぐに質問をしてくる》

「ねぇ〇〇ってなあに?」「どうして?」「なんでやるの?」と、子供からの質問が止まらなくて困っています・・料理をしていたりスマホで連絡を取り合っている最中なのにしつこくてつい怒ってしまいます。。。


 

「なんでマン」は3歳過ぎくらいからはじまります(^^) 世の中の色んな事がわかってきたしるしです、それに続いて気になる事も多く、心を許している大人なら最低5・6回は続けて聞いて来ます、とくに親に対しては遠慮することなくどんどん聞いてきますよね。

NG言葉
「しらなーい」
「わかんなーい」
「もう、しつこい!」
「もう!あとにして」

 

とりあえず面倒くさがらないで下さい、大人にしてみたら当たり前な単純すぎる質問でも子供は分からないですし、中には説明に困る事を聞いて来る事もあるでしょう。
そして会話は何より父親母親との楽しいコミュニケーションのひとときです、素っ気なくしたり邪険にする事は子供の成長の妨げとなってしまいます。

 

 

伸びる言葉
「それはねぇ・・・」
「お母さんもわかんないなぁ・・〇〇はどう思う?」
「あとでお父さんにも聞いてごらん」

 

※出来るだけ付き合ってあげて下さい、子供は知っている事も聞いてくる事がよくあります。
会話を楽しんでるだけなので、答えが真実じゃなくても、よく理解できなくても、あまり重要ではありません、もし質問に答えている余裕がない状況なら質問で切り返してみて下さい
一旦区切りがつくと思います。また、お父さんの方が説明上手ですので、途中で「お父さんに」替わってもらっても良いでしょう。頭の体操にもなるかも知れません。

 

 


ケース28
《自分の事を「おれ」と言う》

まだ五歳なのに自分の事を「オレ」といいます。。


 

※子供は4歳位から自分は男か女か意識するようになります、男の子は男っぽいものに、女の子は女の子っぽいものに惹かれ、男の子はお父さんやお兄ちゃんの言ってる「オレ」が男っぽいと意識します。

 

NG言葉
「オレなんていったらダメでしょ!!」
「またオレって言った!!」

 

※本人としては男っぽさの「おれ」という言葉を自然に使いたくなっただけで「悪い言葉を使ってやる」などの意識はありません。お父さんの立場でしたら気持ちもわかるし、何にしろ自分が使ってますよね、お母さんも全面否定してしまったのでは子供自身が否定された気がしてしまいます

 

 

伸ばす言葉
「こういう時は「僕」って言おうか」
(使い分け)

 

※ほとんどの子が「おれ」と言うようになると思いますが、じゃあいつからいいのか?というのも困ると思います。例えば8歳になるまで禁止で8歳になったからと言って「じゃあいいわよ」とか言われても心境による事なので本人は言うに言えません。
自然に言い出したところで全面否定するのではなく、TPOの初級編として使い分けを教えてあげるようすると良いと思います、例えばお客様が家に来ている時や、お姑さんが来た時などはその練習として良いかも知れませんね(^^)

 

 

 

(つづきます)

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